最近、2015年に教材一式をプロデュースさせていただいた講座の改訂作業を進めています。
昨年に続き、二度目の改訂。講座内容の充実・進化に合わせて、毎年、教材をマイナーチェンジしているのです。
先生の素晴らしい原稿構成力&作成力のおかげで、Ver.1を制作した時点でも充分に完成度の高い教材でしたが、その後2年の歳月をかけてさらにブラッシュアップされ、クオリティもユーザービリティも一段と高まってきています。
「教材を使って、講座を最適化&最大化する」という教材戦略の思想を、見事に実現されている事例です。
「教材は8割できたらリリース」
私が教材プロデュースやコンサルの中で、クライアントさんにお伝えしている言葉です。
もちろん「教材を制作するからには、完成度120%のものをリリースしたい!」という気持ちはよくわかります。
ですが、これを追求しずぎてしまうと、これまで気になっていなかったことが急に気になり出したり、あれもこれも追加したくなったり、そうこうしているうちに、なんだか世に放つのが怖くなってきて、「リリースを1ヶ月遅らせよう…」というような事態に陥ることがよくあります。
ですが、私がここで提案している教材は「小回りの効く手づくり教材」です。
義務教育で使う教科書のように、ひとたび印刷されたら数年に渡って配布され続けるようなものではなく、「講師自身が講座を1期、2期… と開催していく中で、PDCAを回しながら都度マイナーチェンジしていくこと」ができる教材です。
なので、「初回リリース時は、完成度8割くらいを目指してください」とお伝えしているのです。(もちろん、「押さえるべき8割」はあります)
あとは実際の教材を講座の中で使ってみて、「使いづらいところ」「伝わりにくいところ」「もっと説明したほうが良さそうなもの」などがあれば、都度、改善・見直しをしていく。
そんなふうにスパイラルアップしていくイメージで教材をとらえられると、教材制作に対する気負いはだいぶ軽くなるはずです。
教材制作にプレッシャーを感じている先生方は、「教材は8割できたらリリース」の言葉を頭の片隅に置いてみてください。