こんにちは。「教材の力」で人材育成の課題を解決する教材戦略ラボの矢澤です。
私は普段、教育サービスを展開される事業者様向けに、教育プログラムの構築、メソッドの体系化、カリキュラム設計、テキスト・ワークブック・マニュアル等の制作のお手伝いをしています。
今日のコラムのテーマはこちら。
教育サービスの「教育的価値」を追求する
このコラムを読んでくださっている方の中には、講座やセミナー・研修などの「教育サービス」に従事している方も多いと思いますが、皆さんはご自身が提供する教育サービスの「教育的価値」について、普段どれくらい意識されているでしょうか?
私は、「教育サービス」という事業を継続・拡大していくためには、【2つの価値】を同時に追求し両立させることが不可欠だと考えています。
1つ目は「事業的価値」。
ビジネスとして・商売としてどうか?という視点で考える価値です。
もう1つが「教育的価値」。
扱う商品(教育サービス)の効果や効用、つまりクオリティがどうなのか?という視点で考える価値です。
私は今年で社会人経験が20年になりましたが、その間ずっと教育サービス業界にいます。
その立場からすると、「教育サービスの教育的価値を追求する」というのはごく当然のこととして認識しているのですが、実は先日、個別相談会に来られたお客様が、この考え方に触れて、こんなことをお話しされていました。
「ハッとした。集客やブランディングに躍起になっていたが、そもそも自分に必要なのはこっちだった」
なぜ「教育的価値」が置いてけぼりになるのか
たとえば飲食店の場合。
開業し、お客さんを呼び込むにあたっては、【提供するお料理があること】は最低限必要。
一度来てくれたお客さんにリピートしてもらったり口コミをしてもらうためには、【そのお料理がおいしいこと】(お客さんの期待を上回ること)という条件を満たす必要がある。
さらには、多店舗展開していくなら、同じ味を再現できるようにレシピを作っておいた方が良いかもしれない。
この考え方については、皆さん「当然のこと」と思われるのではないでしょうか。
それなのに、教育サービスになると、なぜか【お客さんを幸せにするおいしいお料理を提供すること】(=商品の質の向上)や、【いつでもどこでも同じ味を提供できるようにしておくこと】(=商品の再現性・普遍性の維持・向上)に意識が向かなかったり、そこを追求しようとされない方が多いようです。
なぜか。
それはきっと「教育サービス」は「無形商品」なので、価値が目に見えにくいから。
そして、「無形商品」ゆえに、設備投資や仕入れなどなくても、やろうと思えば始められるから。
実際に、講座の告知をスタートして集客を始める時点では、「商品(講座やセミナー)を購入することで得られるメリットやベネフィット」さえをきちんと伝えられれば、受注することができます。
これが教育サービスの「参入障壁の低さ」の理由で、多くの人が挑戦しやすいビジネスである所以。
ですが、同時に、教育サービスが本来追求するべき「教育的価値」(=実際にどうなれるのか? 何ができるようになるのか? どれくらい確実にその効果が得られるのか? 再現できるのか?)について十分に考えることをしない理由にもなっているように感じます。
語弊を恐れずに言えば、「なんとなく商品を作っても、なんとなく売れる。なんとなく満足してもらえる」が成立しやすい(してしまいやすい)のが、「教育サービス」と言えるのではないでしょうか。
教育ビジネスはビジネスである前に「教育」であってほしい
これは私個人の願いであり価値観ですが、やはり教育サービスを扱うのであれば、【その「教育的価値」を追求し、受講生に対して十分な「効果・成果」を提供できる受講満足度の高い商品づくり】を追求してほしいなと思っています。
もちろん、事業を続けていくためには売上や利益は必要ですが、受講生に確実な成果をもたらしてこそ、教育サービスには価値と存在意義があるもの。
- あなたの教育サービスの「教育的価値」は十分ですか?
- 独りよがりな/講師本位な教育サービスになっていませんか?
- きちんと受講生の方を向いてビジネスをしていますか?
ついつい、こんな問いかけをしてしまいたくなるのです。
やっぱり「教育サービス」って特殊
こうして眺めてみると、「教育サービス」はとても特殊なものなのかもしれません。
この世の中にはビジネスをスケールさせるためのノウハウは多数あるものの、必ずしも「教育ビジネス」に当てはまるものばかりではないように感じます。
だからこそ、教材戦略ラボでは、その課題に対処・対応するためのノウハウやソリューションを提供したいと思っています。
というのも、「教育サービスの教育的価値を引き上げること」を考えるうえでは、「教材と講座カリキュラムにテコ入れすること」が有効な選択肢の一つになるからです。
教材と講座カリキュラムを見直すことで、受講生をもっと確実にゴールへ、もっと先のゴールへ…と導くことができるようになります。
そんな「教育サービス」を提供できるようになったら…
それが自ずと「口コミ」「リピート」に繋がり、「商品力」がいちばんの「差別化ポイント」になったり、価値が明確になることで社会的な認知も評価もされやすくなったり… と、いつの間にか「事業的価値」につながっていきます。
「売れさえすれば良い」ではなく「手堅く・着実に受講生に成果を還元できる教育サービス」を。
「インディーズ・ローカルで活躍できれば満足」ではなく、「社会に認められ・求められるメジャーコンテンツ」に。
「教育的価値」を追求することで、こんなふうにビジネスの拡大・展開を目指す。
そんなやり方があっても良いと思うのです。
教育サービス事業を立ち上げ、展開・拡大していく際の、ひとつのヒントになれば幸いです。
「本物の教育サービスづくり」を支援したい
先ほど「教材戦略ラボでは、教育サービス特有の課題に対処・対応するためのノウハウやソリューションを提供したい」ということを書きました。
その1つの方法として、『edu.Style』(エデュ・スタイル)というコンサルティングを提供しています。
自身が提供する教育サービスの「教育的価値を高める」というアプローチで
- より多くの人を幸せにしたい
- より社会に対して影響力を高めたい
- より良い社会づくり・未来づくりに貢献したい
そんな情熱をお持ちの方のためのサービスです。
「本物の教育サービスづくり」を通して、「教育的価値」を追求したい方、ぜひご活用ください。
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